七不思議の少女

七不思議の少女

旧(一万字版) 「七不思議の少女」

――あなたは、学校に伝わる七不思議を知っていますか? ――  ぽたぽたとアスファルトにシミができる。 頬から垂れる汗を拭って、僕、高木修哉はため息をついた。ぼーっとする頭を僕は大きく振って、家路につく。 あまりの暑さに汗は止まりそう...
七不思議の少女

七不思議の少女 <第二の七不思議 設置消化栓の落ちない血の手形>

 校舎を歩きながら、葵さんはこの学校の七不思議ができた経緯を教えてくれた。「ねぇ、修哉君。この学校の七不思議、どうしてできたと思う?」「それは……普通に考えたら、不思議なことがあったから、自然と広まって七不思議なんて呼ばれるようになったん...
七不思議の少女

七不思議の少女 <第一の七不思議 非常階段の赤い少女>

 四時になるのは案外あっという間だった。「ごめんなさい。遅くなりました」 さっき会った時は、警戒していたとはいえ、随分ぞんざいな口のきき方をしていたと思い、僕は口調を改めた。が、葵さんが「さっきみたいに話してくれた方が、気が楽」と微笑...
七不思議の少女

七不思議の少女 <柚葉小学校の七不思議>

――あなたは、学校に伝わる七不思議を知っていますか? これは、僕の通っていた小学校にまつわる話です――  僕が七不思議に出会ったその日は、暑い夏の日でした。  ぽたぽたとアスファルトに黒いシミができる。 それをぼーっと見つめな...
七不思議の少女

七不思議の少女 <序>

必ずしも、明日が来るわけじゃない。必ずしも、今日があるわけじゃない。そんな当たり前のことがきっと一番見えていなかった――――
七不思議の少女

七不思議の少女

――あなたは、学校に伝わる七不思議を知っていますか? これは、僕の通っていた小学校にまつわる話です―― 僕がその七不思議を知ったのは、小学六年生の夏。 あの一夜の出来事を僕は今でもはっきりと思いだすことができる
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